相手の要求には答えるな
「客の要求には答えるな」という話をボスに聞いたのでその話を。
突然ですが恋人の誕生日直前、プレゼントに何が欲しいか聞いてみたとしましょう。
「ねえ、今欲しいものとかある?」
「んー。そうねー。なんだろう。。。カバンとかかな?」
確かに恋人の今持ってるカバンはくたびれていて換え時だと思いました。
そして恋人のことをもっとよく見ると、くつもボロくなっていました。
この時あなたなら何をプレゼントとしてあげますか?
1.新しいカバン
2.新しいくつ
3.気持ちのこもった手紙
直感で選んでみてください。
選びましたか?
答えを発表します。
僕の答えは「全て正解になり得る」です。
どういうことか説明しましょう。
恋人が「カバンが欲しい」と言っているので1は正解でしょう。
そして、その発言とカバンを見た感想から、「恋人は古くなったモノをプレゼントとして望んでる」という推測が立ちます。なので、同じく古くなっているくつもプレゼントの対象として喜ばれるでしょう。よって2も正解です。
また、恋人はカバンという答えを出すのに「んー。そうねー。なんだろう。。。」と、だいぶ時間がかかってます。さらに「カバン“とか”かな?」と返事も曖昧です。このことから「もしかして恋人は今特に欲しいモノがないのでは」という推測が立ちます。なので、モノより気持ちの面に重きを置いた「手紙」もプレゼントとして良い選択肢かもしれません。よって3も正解です。
ということで全て正解です。
ただし、正解のレベルは違います。
1は50点の正解。
2は80点の正解。
3は90点の正解です。
どういうことか。
1はいわば「要求」に答えている段階です。要求に答えるということは相手の期待に沿うということです。裏を返せば期待以上のモノは出てこないということです。付き合いたてのカップルならいいでしょう。全てが新鮮なので、期待通りであることさえ愛おしいものです。しかし、長く付き合ってくるとお互いマンネリ化してきます。そんな中で期待通りのモノが出てきたとして、悲しさで打ちひしがれるほどではないにせよ、嬉しさで心躍ることもないでしょう。
では2は何が違うのか。2は恋人の持つ「欲求」にまで踏み込んでいます。なぜカバンというキーワードが出てきたのか深堀りすることで、恋人の「古くなったモノをプレゼントとして望んでいる」という欲求を引きずりだしました。そして、その欲求に応えられるモノを観察から見つけ出したのです。当然恋人はくつの話題は一切出していないので、「なんで欲しいものが分かったの!?」といった反応を引き出せるかもしれません。
3も同じく、恋人の持つ「欲求」に踏み込んでいます。では2と3の10点の差は何かというと、視野の広さの差です。3は恋人の発言の「んー。そうねー。なんだろう。。。」と迷っている部分や、「カバン“とか”かな?」と曖昧な部分など、2に比べより抽象的な箇所に目を向けました。さらに欲求に応える段階ではプレゼント=モノという概念に囚われずに選択しました。てっきりモノをプレゼントされると思っていた恋人はきっと驚くことでしょう。
ということで、相手の欲求により深く応えている3が最適な選択肢だと僕は思います。
勘違いしてほしくないのですが、手紙だから良いとかそういう話をしているのではありません。相手の口から出た言葉に惑わされず、本当に相手が求めているものは何かを考えている点を評価しているのです。
ここで話を最初に戻します。
ボスの「客の要求には答えるな」という言葉、実は続きがあります。
まあここまで読めばだいたい察しはつきますよね。
「客の要求には答えるな。欲求に応えろ。」
確かに要求に答えていれば失敗することはない。けど期待以上のサプライズも決してない。真に喜んでほしいなら客の要求の裏に隠れている欲求を言動から深堀りしろ。そしてその欲求を刺激できる物事は何か考えて行動しろ。
そんな意味合いを含んだ言葉でした。
この発想、恋愛でもビジネスでも使えると思うんです。どちらも「相手を喜ばせる」というところに通じているので。どう自分に付加価値をつければいいか、といった部分に大いに役立つと思います。
最後に、「じゃあ100点の選択肢とは何か」について。
それは冒頭の問題文からでは情報不足です。日頃の言動だったり、本人の好みだったり、全ての情報を総動員しないと100点に近付くことは不可能でしょう。だからこそ、恋人(顧客)と密にコミュニケーションを取る必要があるのだと思います。
ひょっとしたらコミュニケーション能力とは、相手の言動から欲求を正確に抽出できる能力なのかもしれませんね。
初めまして。
理系大学生やってます、きよきよと申します。
私事ですがここ1年ほどで、「思い出したくても思い出せない」「のどまで出かかっているのに言葉が出てこない」というような現象が急激に増えました。
この前はSMAPのメンバーで木村拓哉だけ出てきませんでした。
さすがにまずいと思いました。
あと、暗算とかも前ほどスムーズにできなくなった気がします。
これは脳の病気なのか、鬱の前兆なのか、はたまたただの老化現象なのか。
詳しいことは分かりませんけど、なんとなく備忘録を書いてくことにしました。
テーマは気づいたこと感じたこと全てです。
書きたくなったことを書きたくなった時に書きます。
どうかお付き合いください。